岡山大学図書館、研究支援の新たな取り組みを発表
2025年10月21日から22日まで、熊本城ホールで開催された「リサーチ・アドミニストレーション協議会第11回年次大会」において、岡山大学図書館は、研究者を支援する取り組みについてポスターセッションを実施しました。参加者は全国の大学から集まったおよそ800名で、リサーチ・アドミニストレーションの最新の事例や情報交換が行われました。
研究者とURAの連携
岡山大学図書館は、研究支援の一環として「研究者とURA・図書館が築くオープンアクセス」というテーマで発表を行いました。この取り組みは、2025年度からの競争的研究費に対する即時オープンアクセス(OA)義務化を見越したもので、図書館がURA(University Research Administrator)と連携しながら、研究者に対して効果的な支援体制を構築していることが特徴です。
具体的には、転換契約やAPC(Article Processing Charge)直接支援、学術成果リポジトリの活用などが挙げられます。また、研究者のニーズに最適な支援制度をマッチングするためのツールも開発されており、より効率的な研究支援を実現しています。
デジタル化支援の重要性
次に「岡山大学図書館における人文系研究データデジタル化支援」の発表も行われました。これは、デジタル・ヒューマニティーズ分野への寄与を目指すもので、2025年3月に開設された「電子化スタジオでんでん」での取り組みが中心となっています。
このスタジオでは、紙媒体資料のデジタル化や、IIIF(International Image Interoperability Framework)対応のデジタルアーカイブの構築、FAIR(Findable, Accessible, Interoperable, Reusable)原則に基づいたデータの公開を通じて、研究活動を支援しています。これらの取り組みは、現代の研究者が求めるデジタル環境の整備に寄与し、質の高い研究を実現するための土台となっています。
今後の展望
岡山大学図書館は、地域の中核大学としての役割を担い続け、特色ある研究を強化するため、研究支援体制を継続的に進化させていくことを目指しています。これにより、研究者たちが直面するさまざまな課題に対し、より効果的な支援を提供していく方針です。地域の学術活動を支える岡山大学の取り組みに、今後もご注目ください。
参加者の評価
大会参加者からは、岡山大学図書館の革新的な取り組みに対して高い評価が寄せられると共に、他大学との情報交換が有益であったとの声も多くありました。研究者の方々は、今後も図書館の活動に期待を寄せており、特にデジタル化支援の取り組みが今後の研究を支える重要な要素であると認識されています。
終わりに
今回の発表を通じて、岡山大学図書館は地域における研究支援の重要な一端を担っていることが再確認されました。今後もその活動が成果を上げ、地域及び国際的な研究コミュニティにおいて、岡山大学が輝く存在であり続けることを願っています。