株式会社トレパルの障害者雇用事業
埼玉県志木市に本社を構える株式会社トレパルは、厚生労働省から認定を受けた「障害者雇用相談援助事業」をスタートしました。この新たな事業は、法令遵守にとどまらず、企業文化や組織そのものを強化することを目的としています。代表取締役の山口将秀氏が掲げる「Believe in possibility」—あらゆる可能性を信じる—という理念のもと、障害者を企業の未来を共に築くパートナーとして迎え入れるアプローチが採られています。
創業のストーリー
トレパルの創業の背景には、山口氏の個人的な体験が色濃く反映されています。知的障害のある長男を思う彼の願いは、「この子が大人になったとき、働く選択肢を持っていてほしい」というものでした。その想いが、2018年に物流倉庫を併設する就労移行支援事業所を立ち上げる原動力となり、ビジネスプランコンテストでの受賞につながりました。しかし不幸にも、2019年に長男を亡くしたことで、多くの痛みと向き合わせられることになります。
その後、トレパルは毎年10名以上の障害者を雇用する実績を積む中で、山口氏は経営者としての壁に直面します。社員からの「社長の正論が苦しい」という言葉は、彼自身が「裸の王様」であったことを痛感させ、経営理念の見直しへとつながります。すべての人と対等に向き合う組織を目指し、障害者雇用の実践モデルを築いてきました。
現在の状況とニーズ
では、なぜこの事業が今必要とされているのでしょうか。2026年8月には法定雇用率が2.7%へ引き上げられ、それに伴い企業には新たな経営リスクが待ち受けています。特に中小企業においては、ノウハウの不足や相談先の不明確さから、雇用の実施が難しいという現実があります。トレパルは、以前の経験をもとに企業の不安を「組織成長のチャンス」と捉え、伴走支援を提供しています。
障害者雇用相談援助事業のフレーム
トレパルの「障害者雇用相談援助事業」では、原則として1年間・無料で支援が行われます。支援は以下の8ステップから構成されています。
1. 経営層への理解促進
2. 推進体制の構築
3. 社内理解の促進
4. 職務の切り出し・設計
5. 採用・雇用方針の明確化
6. 募集・面接準備
7. 職場環境・支援体制整備
8. 定着・キャリア形成支援
これにより、企業は単なる法令遵守を越え、より強固な組織へと成長することが営まれています。
組織作りの意味
株式会社トレパルと協力することは、経営者や人事担当者が抱える「孤独」を組織の力に変える新たな価値を生み出します。自走する組織を実現し、一人ひとりの尊重を基にした明確な業務設計を進めることで、採用ミスや早期離職などのリスクを最小化します。また、地域や社会からの信頼も高まり、企業ブランドの向上につながるでしょう。
代表者のメッセージ
山口氏は、「障害者雇用において重要なのは、できないことを数えるのではなく、どうすればできるのかを考えること」と語ります。彼の意志は、企業と同じ目線で共に歩む覚悟そのものであり、環境を整えながら人の可能性を信じる姿勢が伺えます。
今後の目標
トレパルは年間10社に対して限られた伴走支援を行い、関東No.1の就労支援機関を目指しています。今後の展開に大いに期待が寄せられます。