粉瘤に関する誤解と放置の危険性とは？医師が解説！

粉瘤に関する誤解と放置の危険性とは？

粉瘤は皮膚の下にできる良性の腫瘍で、古い角質や皮脂が内部にたまる袋状の構造物です。一般に「脂肪の塊」や「ニキビの大きいもの」と見なされることが多く、「自然に治る」と誤解している人も少なくありません。しかし、近年の調査結果を考慮すると、粉瘤を甘く見て放置することには重大なリスクが伴うことがわかりました。

調査結果に見る現状

医療法人社団鉄結会は、全国の20代から50代の男女300名を対象に「粉瘤に関する認識と治療実態」について調査を実施しました。その結果、約41.7%の人々が「粉瘤は自然に治る」と考えており、これは誤解であることが明らかになりました。正しい認識を持っている人は、実に3割程度に過ぎません。

さらに、粉瘤を放置していた経験がある187名に対する調査では、52.3%が「大きくなった」と回答し、38.7%が「炎症や化膿に至った」と答えています。「自然に治った」という回答者はわずか3.7%にとどまり、この数字が粉瘤の放置がいかに危険かを物語っています。

受診のきっかけ

医療機関を受診する際のきっかけを調査したところ、最も多かったのは「炎症や化膿が生じた」というもので、42.7%がこの理由を挙げています。「大きくなったから」という理由も28.3%と多いですが、早期の受診が否定的であることが浮き彫りになりました。症状が悪化するまで待つ傾向があることは、特に注意が必要です。

粉瘤のリスク

粉瘤を放置することによる主なリスクには以下の点があります：

- 粉瘤が徐々に大きくなるため、見た目が悪くなる。
- 細菌感染による炎症や化膿のリスク。
- 炎症が繰り返されることで、皮膚が硬化し、手術が複雑化する可能性。
- 大きくなるほど傷跡も大きくなる。
- 時には悪性化の報告もあり、注意が必要です。

これらのリスクを考えると、粉瘤を早期に摘出することの重要性が強調されます。特にしこりに気づいた時点でまたは、大きくなってきた場合は早めに医療機関を受診することをお勧めします。

早期受診のメリット

早期に治療を行うことで、小さな傷跡で済み、日帰り手術が可能になります。当施設、アイシークリニックでは、患者様一人一人の症状に適した治療プランを提案しており、形成外科専門医による診療を行っています。日帰りで受けられるため、忙しい方でも安心です。

このように、粉瘤は放置することの危険性が高く、早期受診が非常に重要です。「粉瘤かな？」と不安な方は、まずカウンセリングを受けてみてください。