岡山大学、学生セミマイスター認定式を開催
2025年4月23日、岡山大学津島キャンパスのコラボレーション棟で、「学生セミマイスター認定証授与式」が行われました。このセレモニーには、研究設備の操作を習得した学生たちが参加し、今後の研究活動における新たな展望を語りました。
この「学生マイスター制度」は、学生が研究機器の操作や技術サポートを行いながら、技術の基本的な理解を深めることを目的としたプログラムです。岡山大学独自のこの制度では、学生は共同利用研究設備の依頼分析や付き添い測定、メンテナンスなどを通じて高度な研究技術を身につけることができます。
認定証授与式で認定を受けたのは、8名の学生たちです。彼らは「学生セミマイスター」として認定され、さらに2年間の訓練を経て「学生マイスター」に進級することができます。認定者たちは、佐藤法仁副理事から認定証を受け取り、技術力向上に向けた意気込みを語りました。
佐藤副理事は、「研究技術は非常に高度化しているため、しっかりとした理解なしに使用するのは危険」と学生たちに注意喚起し、機器の仕組みや原理を学ぶ重要性を説きました。
式典後には、認定された学生たちによる発表会も行われ、各自が担当している研究設備の特徴やこれまでの活動について報告しました。たとえば、赤木貴紘さんはSQUID式磁化測定装置についての運用経験を述べ、今後の研究に活かしたい意気込みを示しました。また、芝田百合さんはフローサイトメーターの操作スキルについて話し、実践的な技術が身についていることを強調しました。
このプログラムは、2016年度から導入されており、現在までに38人の学生がこの制度を通じて成長しています。2025年度も修士課程および博士前期課程に進学する意欲ある学部4年生を8月に募集する計画です。
また、岡山大学は文部科学省から地域中核・特色ある研究大学の一環として支援を受け、研究基盤の強化や国際展開に力を入れています。この「学生マイスター制度」もその取り組みの一環であり、地域の研究発展を促進する役割を果たしています。大学はこれからも、この制度に従事する学生たちへの支援を続け、さらなる活躍を期待しています。
岡山大学では、世界に誇れる研究人材の育成を目指しており、地域における科学技術の発展にも寄与できるよう取り組んでいます。地域社会と共に歩んでいく岡山大学の今後の動向に注目が集まります。