PARTNER試験開始
2025-01-02 17:23:28

岡山大学病院が小児・AYA世代向けに新たな治療の扉を開く「PARTNER試験」の開始

岡山大学病院の新しいチャレンジ



岡山大学病院は2024年11月から小児・AYA(思春期・若年成人)世代がん患者を対象にした医師主導の臨床研究「PARTNER試験」を開始しました。この試験は、適応外薬や未承認薬の使用を希望する患者のために、国立がん研究センターとの共同で実施されます。これにより、がん治療の選択肢が広がることが期待されています。

全国のがん患者に新たな希望



2024年1月にスタートしたこのプロジェクトは、北海道大学病院、九州大学病院に続いて岡山大学病院が実施施設の一つとして参加することになりました。本研究は従来、東京の国立がん研究センター中央病院のみで行われていたため、今後は中四国地域や関西地方からもアクセスしやすくなります。患者さんが必要としている医薬品が、自宅に近い場所で入手可能になるのは大きな一歩と言えるでしょう。

医薬品の無償提供と研究費



PARTNER試験では、賛同を得た企業から医薬品を無償で提供してもらい、2024年12月の時点で5カ所の企業から8種類の医薬品が対象となっています。研究にかかる費用は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)から支出されるため、患者に金銭的な負担はかかりません。しかし、検査や入院にかかる医療費は保険診療の範囲で患者が負担する必要があります。

小児・AYA世代がん治療の最前線



医療の進展により、がんゲノム医療が進む中、小児・AYA世代の患者が必要とする新薬も次第に増加しています。岡山大学病院小児血液・腫瘍内科の石田悠志助教は、小児がん領域の新薬開発が遅れている現状を踏まえ、患者に新しい治療法を提供することが重要であると強調しています。

岡山大学病院はがんゲノム中核拠点病院として、小児・AYAがん患者への新薬の普及を目指して、全力で取り組んでいく意向を表明しています。小児科の助教鷲尾佳奈も、患者に必要な薬をタイムリーに届けるための努力を続けると語っています。

患者の声を重視した医療の展望



小児がん治療において、参加可能な治験や臨床試験が少ない中で、薬剤アクセスの改善が求められています。これを実現するため、PARTNER試験は全国の患者がより良い治療を受けられる環境を整えることを目指しています。石田助教や岡山大学病院長の前田嘉信医師は、この研究が中国・四国地方や西日本地域の患者にとっての新たな希望になると期待を寄せています。

岡山大学病院は、医療機関同士が連携し、より多くの小児・AYA患者に新薬が届けられる仕組みを構築していく考えです。

最後に



このPARTNER試験は、岡山大学病院が提供する新たな治療法と薬剤アクセスの改善の鍵になると同時に、小児・AYA世代がん患者にとっての未来を明るくする取り組みです。このようなプロジェクトが広がることで、多くの患者が希望を持って治療に臨むことができる日が来ることを願っています。


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