岡山大学のヘリウムネットワーク
2025-08-24 17:39:20

岡山大学が推進する液体ヘリウムのリサイクルネットワークの展望と重要性

岡山大学が進める液体ヘリウムリサイクルネットワーク



国立大学法人岡山大学は、2025年に向けて「中四国・播磨ヘリウムリサイクルネットワーク(中四国・播磨HeReNet)」の構築を進めています。この取り組みは、研究活動を支え続ける限られた天然資源である液体ヘリウムの安定供給とリサイクルを目的としています。最近、オンラインで学外説明会が開催され、大学や研究機関から8つの関係者が参加し、活発な意見交換が行われました。

液体ヘリウムの重要性と現状



液体ヘリウムは、複数の研究機器にとって欠かせない資源ですが、国内では生産されず、全量が輸入に頼っています。最近のコロナ禍や国際情勢の変化に伴い、価格が高騰しており、多くの研究機関が入手困難な状況に直面しています。このような市場環境の中、岡山大学は独自にヘリウム液化装置を導入し、学内でのヘリウムのリサイクルシステムを構築しています。

中四国・播磨HeReNetの仕組み



本学の取り組みの中で、ヘリウムガスを学内の回収配管を通じて自然生命科学研究支援センター極低温室で再液化し、研究に必要な液体ヘリウムを供給しています。これにより、研究機関で排出されるヘリウムガスを効率的に回収できる仕組みが作られ、研究者は安定した環境で研究を推進することが可能です。

さらに、主に液体ヘリウムを使用する大学や高専などから発生するヘリウムガスを、ガスバッグに収集し、本学の圧縮機でボンベに詰め替え、輸送することで、広域的なリサイクル体制が確立される見込みです。

期待される成果と未来



岡山大学は「地域中核・特色ある研究大学」強化のため、文部科学省の支援を受けており、地域社会と連携しながら研究基盤の強化を進めています。ヘリウムリサイクルを通じて、地域の大学、高専、研究機関に液体ヘリウムを供給することができるようになれば、研究の裾野が広がり、さらなるイノベーション創出が期待されます。

那須保友学長は、「中四国・播磨HeReNet」によって持続可能な研究基盤を確立し、他機関との連携の強化を図ることが、国内の科学技術・イノベーションにおいて重要であると語ります。

このように、岡山大学のヘリウムリサイクルネットワークは、地域の研究環境の未来を切り開く大きな一歩といえます。今後の活動に注目していきたいですね。


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