循環経済の新境地
2025-11-27 15:31:31

岡山から世界へ広がる新しい循環経済のモデルとその実績

新時代の循環経済を目指す次の灯株式会社



岡山県に本社を置く次の灯株式会社は、環境保護と経済成長の両立を追求する企業です。最近では、全国5,000社を超える整備工場や運送会社が同社の循環経済モデルを導入し、さらなる注目を集めています。次の灯が実現したのは、ディーゼル排気の再資源化によるCO₂削減で、これは実に「地球を223周分」に相当する約8,600万kgに達しています。この数値は単なるデータではなく、環境と経済をつなぐ重要な指標となっています。

環境と経済の搭載を実現する仕組み


次の灯は、環境保護と利益追求を対立させず、一体となった仕組みを構築しました。それは、環境のために何かを実施したいがコストや手間が障壁となっている多くの企業の声に応える形で生まれました。次の灯の代表取締役CEOである黒川聖馬氏は、「私たちが広げたのは“製品”ではなく、“仕組み”です」と述べています。これは、企業が環境負荷を軽減するほど、経済的な利得も増えるという新しいビジネスモデルの誕生を意味します。

DPF事業の核心


次の灯の主要な事業は、ディーゼル車の排気を浄化する「DPF(ディーゼル微粒子フィルター)」のリビルト(再生)事業です。通常廃棄されることが多い部品を、洗浄、再検査、再組付けを通じて再利用可能にする技術を駆使し、これによりCO₂排出量を最大で45%削減することに成功しています。このような効率的な再利用のシステムは、全国の整備工場において「新品よりも合理的」とされる選択肢に変わりました。

全体を包括する循環ネットワーク


次の灯が特異な点は、単なる技術革新にとどまらず、全体の仕組みを中心に据えた事業展開を行っていることです。DPFの回収、再生、流通までを自社で統合し、物流から在庫、品質保証に至るまでの全プロセスをコントロールすることで、速さ、品質、環境性を同時に実現しています。これは、単なる循環経済の枠を越え、産業構造そのものを見直す試みです。

広がり続ける循環の思想


地方の小さな整備工場から始まった取り組みが、今では5,000社を超える規模に成長しました。これは「使い捨てではなく、使い続ける」という思想が根付いてきた結果でもあり、EVバッテリーや産業廃棄物、燃料添加剤など新たな分野への拡がりも見せています。次の灯のモデルは、まさに現場から生まれたものであり、数字が語るその影響力は実に大きいものです。

未来へのビジョン


次の灯の設立は2018年であり、CEOの黒川氏は「地方にはまだ利用可能なもの、輝ける人がたくさんいる」とし、そのリサイクルを通じて新たな価値を生むことを使命として掲げています。そして2025年には埼玉や名古屋、九州に拠点を新設し、さらにアジア圏での再生拠点の構築を目指しています。

このように、次の灯は環境負荷を減らしながら利益を生み出す構造を、地方から世界に向けて発信する挑戦を続けています。環境と経済が手を結ぶ、真の循環型社会の実現に向けて、今後の活動に注目が集まります。

次の灯が実践するのは、数字を見える化することで、社員全員にその挑戦を実感させる取り組みです。新しい本社はただのオフィスではなく、排出量削減や再資源化の成果を体現する実験場として設計されています。蔵されるデータは、社員たちが日々目にすることで、次なる挑戦へと誘っているのです。


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