岡山大学での大藤内分泌医学賞授賞式
2025年8月8日、岡山大学鹿田キャンパスにて「令和7年度大藤内分泌医学賞」の授与式が執り行われました。この賞は、元学長で医学部長の大藤眞氏の遺志に基づいて設けられ、内分泌学の若手研究者や医師、大学院生を表彰するものです。
授賞式の概要
当日は、大藤内分泌医学賞運営委員会の委員長である大塚文男教授をはじめ、髙木学教授などが参加し、受賞者に賞状が贈呈されました。授賞者の一人、大塚勇輝助教は「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)における下垂体内分泌機能の新たな評価指標と治療応用」をテーマにした研究を評価されました。
もう一人の受賞者、大矢芳男医員は「神経性やせ症に対するコルチゾール阻害を介した新規治療法探索と腸内代謝の解明」に関する研究を行っています。成瀬恵治研究科長からは、内分泌分野の発展に向けた激励の言葉がかけられました。
大藤内分泌医学賞について
この賞は特に視床下部・下垂体に関する内分泌学の研究に重きを置いています。受賞者には表彰状と研究費が支給され、今後の研究活動を支援することを目的としています。この賞の影響力は岡山大学だけでなく、地域全体の医学研究の進展にも寄与しています。
受賞者と研究内容の詳細
大塚勇輝助教
彼の研究は、慢性疲労症候群に関する新しい視点を提供するとともに、下垂体内分泌機能の評価を進めるものです。具体的には、ME/CFS患者における内分泌機能の評価指標を新たに設定し、治療法の科学的根拠を強化することを目指しています。
大矢芳男医員
大矢医員の提案する新しい治療法は、神経性やせ症患者におけるコルチゾールの影響を探るもので、腸内代謝の解明を通じて新たな治療戦略を模索しています。これは、心身の健康を考慮した多面的なアプローチの一環となっています。
未来に向けた期待
岡山大学は地域の中核をなす研究大学として、さらなる特色ある研究を進めることを約束しています。大藤内分泌医学賞を契機に、内分泌学の研究が一層進展し、地域医療に貢献することが期待されます。このような取り組みが、若手研究者のキャリア形成や地域の医療環境の向上にもつながることでしょう。
今後も、岡山大学の活動に目を離さず、地域に根ざした研究がもたらす成果を楽しみにしていてください。