千葉県南房総市に新しく誕生した『ヤマナアカデミー for Business』は、地域資源や社会課題を扱うプラットフォームです。これまでの「ヤマナアカデミー」が持つ理念を引き継ぎ、法人向けに特化したプログラムを展開することで、地域と都市部の企業や大学がリアルな体験を通じて新しい価値を見出すための場となっています。
都市と地域の掛算
このプログラムが一際ユニークなのは、東京から約90分という近さに位置する南房総が、空き家問題、農業従事者不足、獣害といった全国的な地域課題を有している点にあります。この地域の特性を活かし、都市と地域の企業、大学が交じり合うことで、双方の知見を掛け合わせた新たな発想や事業創出を進める仕組みです。これこそが『ヤマナアカデミー for Business』の真髄であり、またその魅力でもあります。
地域から発信される新たな気付き
近年、SDGsやESG経営が注目を集める中、企業が直面する「社会課題にどう向き合うか」というテーマはますます重要性を増しています。『ヤマナアカデミー for Business』は、単なる寄付やCSR活動ではなく、自社のビジネスを通じた実践的な学びの場を提供します。空き家、有害鳥獣、生物多様性など、地域のリアルな課題について直接触れることで、持続可能なビジネスモデルの構築や人材育成に貢献します。
『ヤマナアカデミー for Business』は、地域の大学や教育機関と連携し、実践的なフィールド型学習を行っています。学生たちが地域の実情に触れ、地域プレイヤーと共に学ぶことは、新たな発想や提案を生む土壌となるでしょう。今後はゼミ単位での受け入れや、卒業論文テーマ設定の支援など、学術との共創も進めていく予定です。