岡山大学が着手した持続可能な森林産業プロジェクト
国立大学法人岡山大学は、岡山県に存在する森林や木材、木造建築の強みを活かし、持続可能な森林産業の構築を目指す新プロジェクトの立ち上げを発表しました。この取り組みは、内閣府の「地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」の一環として推進され、地域資源を生かした産学官連携によるイノベーションの創出が目指されています。
このプロジェクトの目的は、大学間の協力を通じて地域資源を基盤とした産業の活性化を支援する体制を整えることです。セッションには岡山大学の他、岡山県立大学や岡山理科大学からも研究者が参加し、共に集中的な議論を行いました。
セッションのスタート
最初に、岡山大学の阿部匡伸理事(デジタルトランスフォーメーション・グリーントランスフォーメーション担当)からプロジェクトの目的が説明され、その後に株式会社Cキューブ・コンサルティングの重久孝介マネージャーが現在の森林資源の状況や国内外の需要動向、持続可能性の課題について報告しました。
多様な視点からの議論
参加者間での議論では、木材需要の変化、国際的な林業の取り組み、森林資源の「モノ」としての利用と「サービス」としての価値提供についての必要性が話し合われました。特に、建設産業やエネルギー分野との連携が重要視され、さらに専門分野が異なる他の専門家の参加も必要だとの意見もありました。産業界や行政との連携を強化し、循環型経済の体系構築や新しい社会の仕組みを視野に入れたビジョンの構築が求められる中で、具体的な研究領域を絞り込みつつ、次回セッションに向けて情報の整理と可視化が計画されています。
今後の展望
このプロジェクトは全5回のセッションを通じて進められ、参加者各自の研究領域や取り組みについて情報を持ち寄り、整理していくこととなります。学際的で実用的なアプローチを確立し、持続可能な森林産業モデルを実現するためのビジョンとロードマップを策定していく予定です。
岡山大学は「地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」を通じて、地域の課題解決に向けた積極的な取り組みを続けていく意向を示しており、岡山大学のさらなる動きに期待が寄せられています。地域に根差した研究大学として、持続可能な未来を見据えたアプローチがますます重要になってくるでしょう。
参考情報
岡山大学の持続可能な開発への取り組みは、社会全体の水準を引き上げる重要な要素と言えます。同大学が目指す地域と地球全体の未来を見据えた共創は、今後の私たちの生活にも大きな影響を及ぼすことでしょう。