埼玉県立近代美術館が挑む新たなプロジェクト
埼玉県に位置する県立近代美術館は、長年にわたり「椅子の美術館」として知られ、特に北欧デザインの椅子に特化した収集を行っています。今回、同美術館は初めてクラウドファンディングへの挑戦を決定し、デザイン・チェアを新たに購入するプロジェクトを立ち上げました。目指すは、フィンランドの著名デザイナーエーロ・アールニオの《ボールチェア》。
プロジェクトの概要
本プロジェクトでは、150万円を目標金額として設定しており、支援いただいた寄付金を活用して《ボールチェア》を購入します。この椅子は球体の独特なデザインが特徴で、デザインそのものを楽しめるように、実際に館内で座って鑑賞できる設計になっています。
寄付金の受け付けは、ふるさと納税ポータルサイトを通して行い、返礼品は予定されていません。そのため、寄付を通じて美術館に直接貢献する形となります。具体的なスケジュールとしては、令和7年12月には《ボールチェア》の購入が完了し、展示開始は令和8年3月を予定しています。
エーロ・アールニオについて
エーロ・アールニオは、1950年代から活躍するフィンランドのデザイナーで、彼のデザインは曲線をベースにした遊び心のある造形が特徴です。1963年にデザインされた《ボールチェア》は、彼の代表作として知られており、そのユニークなフォルムとカラフルな色使いで知られています。この椅子は1966年に世界的に評価を得て、現在も多くの有名な美術館に所蔵されています。
デザイン・チェアの活用法
新たに加わる《ボールチェア》は、美術館の教育普及活動に活用される予定です。具体的には、作品を鑑賞し体験するワークショップを通じて、子どもたちの創造性を育む体験を提供します。また、地域の学校と連携した出前授業も検討中で、これにより多くの県内外の人々がデザインやアートに親しむ機会が増えます。
さらに、《ボールチェア》を含む北欧デザインの椅子を展示することで、デザインの歴史や流れを学ぶ機会を提供し、観客に新たな視点をもたらします。特に、同時代の名作や他の北欧デザイナーの作品と組み合わせた展示を行うことで、来館者は北欧デザインの質感や佇まいをより深く理解できるようになるでしょう。
税額控除についても
クラウドファンディングを通じての寄付は、ふるさと納税の対象となるため、個人による寄付でも一定限度内で税額控除を受けることが可能です。興味のある方は、ぜひ美術館の公式サイトやSNSをチェックしていただければと思います。また、寄付の進捗状況は公式サイトで随時更新していきます。
お問い合わせ
このプロジェクトに関する詳細や、寄付についてのご質問は、県立近代美術館の教育・広報担当にご連絡ください。皆様のご協力で、この魅力的なプロジェクトを共に実現しましょう!