冨樫教授、受賞
2025-12-21 16:59:26

岡山大学の冨樫教授、学術振興会賞を受賞し新たながん治療の可能性を拓く

岡山大学の冨樫教授が学術振興会賞を受賞



岡山大学の冨樫庸介教授(医歯薬学域)が、「第22回日本学術振興会賞」を受賞しました。この栄えある賞は、日本の若手研究者が優れた研究を通じて学術の発展に寄与することを目的とし、特に創造性豊かな研究能力が評価されます。

授賞の背景


授賞式は2025年2月3日、東京都内の日本学士院にて行われる予定です。冨樫教授が受賞した理由は、彼の研究が、ミトコンドリア伝播による新たながん免疫逃避機構を明らかにしたことにあります。腫瘍浸潤T細胞は通常、抗がん免疫を担う重要な存在ですが、がん環境においてその機能が損なわれることがわかっていました。冨樫教授は、がん細胞からの変異ミトコンドリアがT細胞へと移行し、その免疫機能を低下させる新たなメカニズムを特定しました。

研究の詳細


マウスを用いた実験では、変異ミトコンドリアを持つT細胞において、その機能が低下し免疫療法の効果も減少することが判明。さらには、臨床検体の分析により、変異ミトコンドリアを持つ患者は、持たない患者に比べて免疫チェックポイント阻害剤による治療効果が低いことも実証されました。この発見は、がん治療における重要な知見であり、今後の治療法の開発に向けての新たな道を切り拓くものと期待されています。

冨樫教授のコメント


受賞を受けて冨樫教授は、「このたびの受賞は大変光栄です。本研究の成果は共同研究者や研究室メンバーの地道な努力によって成し遂げられました。また、科研費や各種助成金、そして所属機関の支援にも感謝申し上げます。この受賞を励みに、未解決の課題に挑み続け、学術の発展及び医療への還元に努めてまいります」と述べています。

冨樫教授の今後


冨樫教授は、呼吸器内科の教授も兼任しており、Physician Scientistの育成にも貢献しています。これからの日本の医学・医療のリーダーとして、彼の活躍がますます期待されます。彼の研究は、がん免疫の新たな理解を提供するだけでなく、実際の治療法にも影響を与えるのです。

このように、岡山大学は現在、地域の医療研究において重要な役割を果たしており、今後も多くの革新的な研究が進められることが期待されています。


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