遊佐町の丸もち文化
2025-03-07 11:28:46

山形県遊佐町の丸もち文化と地域共生を考える新たな挑戦

山形県遊佐町の丸もち文化と地域共生を考える新たな挑戦



山形県遊佐町は独自の丸もち文化で知られ、今回、生活クラブがその伝統を守るための新しい取り組みを始めました。2025年3月10日から、生活クラブのお店「デポー」で「ゆざのチビちゃん丸もち」の取り扱いが開始されます。

この丸もち文化は、地元で栽培されるもち米を使って製造されたもので、食べごたえもあり、地域の人々に愛されてきました。しかし、近年の生産者の高齢化や工場の老朽化により、丸もちの製造が危ぶまれる状況にありました。

そこで、生活クラブは地域住民や提携生産者と力を合わせ、丸もちの生産を継続するための新たな会社「株式会社鳥海風土」を設立しました。この会社は、かつて廃校となった旧藤崎小学校の校舎を利用しており、地域住民にとっての新たな交流の場ともなることを目指しています。

「ゆざのチビちゃん丸もち」の特徴



「ゆざのチビちゃん丸もち」は直径約3センチの小さなお餅で、遊佐町で栽培されている「でわのもち」を使用しています。このお餅は、焼いても煮ても美味しく、その柔らかさが特徴です。200グラム入りの袋には約20個の丸もちが入っており、家庭で手軽に楽しむことができます。

デポーでは、このお餅の取り扱いを通じて、地域の食文化を伝えるとともに、今後は全国の生活クラブ組合員にもお届けできるよう製造数量を増やしていく方針です。

新工場の設立



遊佐町では、2023年に5校の小学校が統合され、キャンパスの一部が余剰となりました。この空き校舎を活用して、新しい餅加工場が設立されたのです。この取り組みは、地域の課題解決にもつながっており、生産と情熱が交わる場所として期待されています。

生活クラブと庄内地域の他の生産者からの支援があり、遊佐町内に設立された新会社が地域活性化に寄与することが期待されています。新工場では、元の生産者から機械を譲渡され、その技術も継承されています。

丸もちの由来とその文化



日本には正月や各種行事に食べられるお餅が存在しますが、丸もちと角もちの二つに大別されます。元々は丸もちが主流であった日本の文化ですが、江戸時代以降、特に東日本において角もちが広まりました。庄内地域では、独自の丸もち文化が根付いており、地元の人々にとっては「お餅」といえば丸もちのことを指すほどです。

地域の丸もち文化は、明治時代に北前船を通じて西の文化が流入し、定着していったとされます。この新たな試みは、そんな大切な食文化を守り、次世代に繋げていく取り組みとして位置付けられています。

生産者からのメッセージ



株式会社鳥海風土の代表取締役社長である奥山仁志さんは、遊佐町で育った人としての思いを語ります。「私の実家は共同開発米の生産者で、毎年お正月には餅をついて食べる文化がありました。しかし、加工場が閉鎖することになり、地域のもち文化が消えてしまうのが心配でした。生活クラブの歴史を知り、再生産の道を切り開くために行動に移しました。」

奥山さんは地域の人々と協力し、今後はつきたてのお餅を味わえる場所をつくりたいという夢も抱いています。このように地域の人が自らの伝統を復活させ、持続可能な未来を築くために努力している姿勢が、地域に新しい風を吹き込んでいます。

結び



新たな試みに挑む遊佐町の「ゆざのチビちゃん丸もち」は、丸もち文化を未来へとつなげるものです。この取り組みは、地域全体の活動を活性化し、持続可能な社会を目指す一環となっております。今後の進展に注目し、ぜひデポーでその味を楽しんでみてはいかがでしょうか。


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