地域密着の働き方を実現する「配送職限定制度」
埼玉県蕨市に本部を置く生活協同組合パルシステム埼玉は、地域の雇用を支え、ワークライフバランスを考えた「配送職限定制度」を導入しています。この制度の導入により、ドライバー不足の解消に向けた前向きな取り組みが進んでおり、採用者数も年々増加しています。
地域に根ざした安定雇用
2021年度にこの制度を本格的にスタートさせた結果、初年度に2人の新たな職員を迎え入れ、2022年度には12人、2023年度には16人、そして2024年度も同数を見込むなど、254年度現在で49人の採用を実現しました。この取り組みは、環境の変化に柔軟に対応し、従業員の退職を防ぐ効果をもたらしています。
地域見守りの役割
この制度では、職員が自分の住まいの近くで働くことが可能となるため、同じ地域での配送業務を通じて地域住民の見守りができるという利点があります。たとえば、配送職のAさんは、利用者の商品が長時間置きっぱなしになっていることに気づきました。その結果、2週続けて地域の包括支援センターに連絡し、さらには警察に通報する事態に至りました。これは、地域見守りとしての重要な活動の一例です。
キャリアアップも支援
パルシステム埼玉では、配送職に従事する職員がキャリアアップを図るための登用制度も整備されています。この制度を通じて、将来的に総合職へ転換することが可能です。また、新卒者の採用においても、配送職と営業職の選択肢が用意されており、職員の希望に応じた雇用形態を尊重しています。
地域の質を向上させる「共同体」の形成
パルシステム埼玉は、地域社会に根差した企業として、今後も地域と利用者に貢献する職員採用を継続していく方針です。地域の生活恵まれるために、安定した雇用を提供し、職員が成長できる場を設けることで、誰もが暮らしやすい地域の実現を目指しています。2025年には国際協同組合年が控えています。この機会を生かし、さらに多くの地域貢献の活動を展開してゆくことでしょう。
終わりに
パルシステム埼玉の「配送職限定制度」は、地域に密着した雇用創出と、職員の労働環境の改善に寄与する素晴らしい事例です。これからも地域住民の生活をより良くするために、様々な取組みを進めていくことが期待されます。