埼玉県で行われるデジタルスポーツを活用したフレイル予防プログラム
埼玉県久喜市において、エアデジタル株式会社と久喜市役所、株式会社安藤・間の三者が連携し、デジタルスポーツマシンを使用したフレイル予防プログラムの実証実験が2025年1月から3月にかけて行われます。この取り組みは、高齢者の身体機能改善と認知症予防を目的としており、実証実験には68歳から86歳までの39名の高齢者が参加します。
何が行われるのか?
このプログラムは、対象者がデジタルスポーツマシンを使い、週一回のペースで全6回のセッションを受けます。プログラムでは、初回および最終回に身体テストと簡易的な認知症チェックを実施し、その結果をもとに参加者の身体機能の変化を確認します。この活動は、単なる体力向上だけでなく、認知機能の向上や意欲の増加にも寄与することが期待されています。
前回の実証実験との関連
今回の実証実験は、2024年に合同会社エルダリゾートが参加した官民四者による実験と類似の手法を取り入れています。前回は要介護者を対象とした実施でしたが、今回は要介護に該当しない高齢者を対象に行われ、一定の効果が確認されています。前回は、車椅子に頼っていた方が自力で歩行できるようになるといった成果がありました。
参加者の健康づくりを支援するスポーツクラブ
この実証実験が行われる「スポーツ60&スマート」は、埼玉県久喜市内のショッピングモール「アリオ鷲宮」に位置する運動習慣化施設です。ここでは「ユルくも本気な全身スポーツ運動」をテーマにし、デジタルを駆使した体験型スポーツを楽しめる環境が整えられています。野球やサッカー、サイクリングの体験ができるマシンが揃い、年齢や性別を問わず誰でも気軽に運動を楽しむことができます。
特に、自転車が乗れない子ども向けには補助輪なしで練習可能なマシンもあり、より実践的な運動体験ができます。また、「E-Sports」にも対応し、高性能なゲーミングPCを用意していることで、幅広い世代に新たなスポーツ体験を提供しています。身体を動かすだけでなく、脳も刺激する「デュアルタスクコンテンツ」で、楽しみながら運動習慣を身につけることができます。
エアデジタルのビジョン
エアデジタルは、オンラインとオフラインを融合した運動機会の創出を追求し、AIを活用したスポーツ競技ソフトの開発や、センサーカメラを用いた運動空間の提供に取り組んでいます。身体機能の向上に加え、精神的な健康も考慮している点が特徴です。そのため、トレーナーによる直接指導やデジタル技術の融合が期待されます。
この取り組みは、高齢化社会における健康維持や介護予防に向けた重要なステップです。今後の実証試験の結果に注目が集まります。地域の皆様にも、ぜひ興味を持っていただきたいプロジェクトです。