環境への配慮をカタチにする日本コカ・コーラと掛川市の取り組み

日本コカ・コーラ株式会社が静岡県の掛川市と提携し、持続可能な農業の実現に向けた新たなプロジェクトをスタートさせました。その目的は、農業生産に伴う環境負荷を軽減し、水資源の保全を図ることです。この取り組みは、2024年7月に締結された「農業生産に由来する環境負荷の低減と水資源の保全に関する連携協定」に基づいています。

このプロジェクトでは、掛川市内で茶やコメなどの環境にやさしい栽培方法の研究が行われ、品質や収量の向上に貢献することを目指しています。また、掛川市、静岡県農林技術研究所茶業研究センター、掛川市農業協同組合から成るコンソーシアムが設立され、具体的な研究が進められます。

プロジェクトの背景

コカ・コーラ社では、農業サプライチェーンの周辺流域の健全性を向上させるための取り組みを行っています。掛川市は、コカ・コーラの製品に使用される茶葉の主要生産地であり、これまでにもサプライチェーンが確立されています。この連携協定を通じて、持続可能な農業を推進し、地域の水資源の保全にも寄与することが期待されています。

研究の内容

このプロジェクトでは、以下の4つの研究項目が設定されています。

1. 収量・品質向上に向けた有機液肥施用時期の検討：最適な施用時期を把握することで、収量と品質の向上を図ります。

2. 有機栽培ほ場での枝条管理による生葉熟度の均質化：出荷される茶葉の均質化に向け、熟度を調整する技術を開発します。

3. 被覆栽培方法の確立：環境に適した栽培方法を見出し、品質向上に寄与することを目指します。

4. 病害虫防除体系の実証：有機栽培における病害虫対策を強化し、持続可能な農業を実現します。

地元の期待

掛川市の野茶振興課の及川文孝課長は、今回の連携による活動開始を心から歓迎しています。市としても「オーガニックビレッジ宣言」を行っており、持続可能な農業や自然環境の保全に取り組んでいます。このプロジェクトが地域の農業発展と環境負荷の軽減につながることを、大いに期待しているとのことです。

また、静岡県農林技術研究所茶業研究センターの鈴木英志センター長も、これまでの研究成果を活かし、環境負荷の低減に寄与する技術の普及を目指す意向を示しています。

掛川市農業協同組合の中村貴司部長も、このプロジェクトを通じて、地域農業の振興と持続可能な成長に貢献したいと願っています。

水資源の保全に向けた取り組み

日本コカ・コーラでは、事業全体を通じて流域の水資源を責任を持って管理する活動を進めています。企業の製品多くが水を含んでいることから、水の適切な利用と地域への還元はバイタルな課題として捉えられています。今回のプロジェクトが地域社会との協力を深め、水資源保全へつながる取り組みに発展していくことを期待しています。

詳しくは、日本コカ・コーラの水資源保全活動についての公式ウェブサイトをご覧ください。