高齢者の健康を声から守る!
この度、若手インストラクターたちが日本全国を巡るユニークなプロジェクト「ボイスサイズ®全国ワゴンの旅」がスタートしました。これは、高齢者の誤嚥性肺炎をゼロにすることを目指した革新的な取り組みです。「ボイスサイズ®」は、歌わずに声を使った発声エクササイズで、嚥下機能を楽しく鍛えることで、高齢者の健康をサポートします。
プロジェクトの背景
この活動の発案者である加賀爪忠勝は、祖母を誤嚥性肺炎で亡くした経験から、同じ悲劇が他の家族にも起こらないようにと、音楽の専門知識を生かして「ボイスサイズ®」を開発しました。このエクササイズは、喉や舌、肺を鍛え、声の出しやすさを向上させることで嚥下力を高めることを目的としています。
高齢者の誤嚥性肺炎は、現在も多くの方々がその危険性を理解しないまま命を落としている深刻な問題です。若い世代のインストラクターたちが中心となり、全国各地の高齢者施設で直接体験を提供することで、この問題に立ち向かうのです。
旅の内容
この「ワゴンの旅」には、20〜30代のインストラクターたちが参加し、関東近郊の約50ヶ所で声体操を広める計画が進行中です。ワゴン車を運転し、各地の介護施設や高齢者コミュニティを訪問して高齢者や介護職員と実際にふれあいます。現地での活動では、ユニークな声体操や懐かしの歌謡曲に合わせた体の動かし方を取り入れ、笑いかけながら楽しく実施します。
参加者からは「声が出しやすくなった」「楽しかった」といった嬉しい声が寄せられ、笑顔の絶えない雰囲気となります。昨年、都内の介護施設で開催した体験会では多くの高齢者が昭和歌謡に合わせて楽しみながら参加し、職員からは「高齢者にとって気軽に取り組める予防法」として高い評価を得ました。
健康づくりと地域の反響
加賀爪は「祖母のような思いを他の家族にさせたくない」との強い思いで2019年からこの活動を進めてきました。彼のプロジェクトは地域社会からも温かい協力を受けており、訪問先の自治体や施設からは「ぜひうちの町にも来てほしい」といった声援が寄せられています。
「ボイスサイズ®」を通じて高齢者の健康寿命を延ばすこのプロジェクトは、医療と介護の課題解決にも繋がることが期待されています。楽しく健康づくりを行うことで、高齢者本人だけでなく、家族や介護士にも安心感を提供します。
クラウドファンディングでさらに広がる
この全国キャラバンを実現するため、プロジェクトチームはクラウドファンディングに挑戦します。支援を募るためのプラットフォームとして、国内大手の「Readyfor」にて4月から資金集めが始まる予定です。目標金額は200万円で、これにより訪問に必要な旅費や運営費が賄われます。支援者には感謝の気持ちを込めたお礼の品や、ボイスサイズ体験会への招待が用意されています。
まとめ
「日本中の高齢者に、もう誤嚥で苦しい思いをしてほしくない」という願いを胸に、若者たちが発信する健康寿命延伸の取り組みは、地域の人々に勇気と希望をもたらすことでしょう。『誤嚥退散ワゴン』は、これからも各地に笑顔と元気の輪を広げていくのです。