クビアカツヤカミキリ発見大調査2025がスタート!
埼玉県において、環境科学国際センターが「クビアカツヤカミキリ発見大調査2025」を開始しました。このプロジェクトは、サクラやウメ、モモ、スモモなどの樹木に被害を及ぼす外来害虫の状況を把握し、効果的な防除対策を進めることを目指しています。
背景と目的
平成30年度から続くこの調査は、貴重な在来植物を守るために重要な役割を果たしています。しかし、残念ながら被害数は増加傾向で、被害地域も広がっています。このため、県内では新たな被害を未然に防ぐために、地域住民の参加が求められています。
調査方法と対象
調査では、県内の公園や川岸、学校などに植えられた主にサクラを対象とし、以下の点に注意して観察を行ってください。
- クビアカツヤカミキリの成虫
- フラス(フンと木くずが混ざったもの)
特に河川や道路沿いにあるサクラの並木は、害虫の拡大に影響を及ぼしている可能性が高いため、重点的に調査してください。また、ウメやモモ、スモモなどのバラ科の樹木にも被害がないか、注意深くチェックすることが求められます。
報告方法
調査結果は、専用スマートフォーム、電子メールまたは郵送で報告してください。市町村や管理者に報告することも可能です。報告情報は全て環境科学国際センターで集約されます。
報告期間
集中調査の期間は、2025年8月31日までで、その後も情報は随時受け付けています。調査に参加して、この貴重な生態系を共に守りましょう。
クビアカツヤカミキリの特徴
この外来生物は、もともと中国、モンゴル、朝鮮半島、ベトナムなどに分布しており、成虫の体長は約25-40mmです。特徴的なのは「首」と呼ばれる部分が鮮やかな赤色で、その他の体は光沢のある黒色です。成虫は非常に活発に行動し、特に昼間に見られます。また、柑橘系の香りがするのも特徴です。
メスは樹皮の割れ目に産卵し、最大で約1,000個の卵を産みます。繁殖力が非常に強く、幼虫は生木を好んで食べます。成虫は春から秋にかけて活動し、その際にフラスを排出します。
この生物は、外来生物法により「特定外来生物」として指定されており、無断での飼育や運搬は禁じられています。成虫を見つけた際は、惨状を拡大させないため、その場で捕殺することが推奨されています。幸いなことに、人を刺すことはありませんので、安心して対応してください。
詳細情報とお問い合わせ
調査やクビアカツヤカミキリに関する詳細は、次のリンクをご覧ください。
クビアカツヤカミキリ情報
お問い合わせ先
環境科学国際センター 生物多様性センター
この調査を通じて、埼玉の環境と生態系を守るために、ぜひ皆さんの参加をお待ちしております!