看護師の働き方調査
2025-06-25 11:21:31

看護師確保の厳しさと現場の実情を探る2025年調査結果

看護師確保の厳しさと現場の実情を探る2025年調査結果



看護師の働き方に関する意識調査を行った結果、全国の医療機関や介護施設での看護師確保が困難であることが明らかになりました。調査を実施したのは、株式会社エス・エム・エスで、542名の人事担当者を対象に行われたものです。この調査は看護師の取組みや労働環境の変化を把握するための有意義な資料となっています。

調査結果の特徴



1. 看護師不足の実感


79%近い事業者が看護師不足を実感しており、特に訪問看護ステーションや病院で強く感じられています。この事実は、在宅医療の重要性が増す中、依然として看護師の供給が追いついていないことを示しています。

2. 医療現場の勤務時間


平均的な超過勤務時間は「1時間以上5時間未満」とされ、特に病院の看護師には長時間労働が強いられている様子が見受けられます。一方で、訪問看護ステーションでは勤務時間のバラつきが見られます。

3. 看護業務の補助体制


看護助手や介護助手の配置が必要とされる中、17.9%の事業者は適切な人員の配置ができていないことを指摘しています。十分に配置されていると感じる事業者はわずか8.7%です。

4. 賃金の見直し


2024年度に67.2%の事業者が賃上げを実施しており、その理由としては診療報酬改定や物価の上昇が挙げられています。しかし、経営の苦しさから賃上げ実施にも苦慮している事業者が多いのが現実です。

5. 労働条件の見直し


応募条件の緩和や賃金の引き上げを含めた労働条件の見直しが進められており、求職者が応募しやすい環境が整えられつつあります。56.8%の事業者が採用できている一方で、42.1%が採用できていないという結果も出ています。

6. 退職者の理由


看護師の退職者数が増加傾向にあり、「健康上の理由」や「同僚との関係」に不満があるケースも報告されています。事業者側が把握している退職理由と看護師本人の声との乖離が懸念されています。

7. 働き方改革の取り組み


働き方改革に向けた取り組みとして「十分な看護師数の配置」が55.7%の事業者に見られ、また有給の取得や残業削減なんかにも着手しています。

8. 相談窓口の設置


「(内部)ハラスメントに関する相談窓口」の設置が57.7%の事業者で行われており、将来の課題としてキャリアに関する相談窓口の需要が高まっています。

9. 教育・研修への取り組み


全体の85.1%の事業者が看護師の教育や研修が課題であると感じており、教育・研修に参加しやすい環境整備が求められています。

まとめ


この調査を通じて明らかになったのは、看護師不足が深刻であり、特に過剰労働やストレスの多い職場環境が退職者を増加させる要因となっているということです。また、採用活動においても、労働条件の見直しやあらゆる努力が必要である現状が浮き彫りになりました。看護師の声を反映した改革が求められる時代と言えるでしょう。本調査の結果をもとに、医療現場の改善が進むことを期待します。


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