岡山大学が発表した最新技術で神経伝達物質の相互作用を解明！

岡山大学が新たな診断技術を発表！

国立大学法人岡山大学は、最新の研究成果を発表しました。この研究は、テラヘルツ波ケミカル顕微鏡を活用し、神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンとDNAアプタマーとの相互作用をリアルタイムで測定し、可視化する技術についてです。研究をリードしたのは、王璡准教授が所属する医用材料部門の先端医用電子工学研究室です。

テラヘルツ波ケミカル顕微鏡の利点

テラヘルツ波ケミカル顕微鏡は、非常に微細なサンプルに対しても高感度で実験を行うことができるため、神経伝達物質とDNAアプタマー間の結合メカニズムを詳しく調査するのに最適なツールです。今回の研究では、表面電位の変化をリアルタイムで観測し、分子レベルでの相互作用を解明しました。この技術により、神経伝達物質の監視と診断の分野に重要な進展が期待されます。

AlphaFoldを活用した構造予測

さらに、岡山大学の研究チームは、昨年ノーベル化学賞を受賞したAlphaFold技術を活用し、DNAアプタマーと神経伝達物質の結合構造を計算モデルで予測しました。これにより、分子間の相互作用がどのように機能するかを詳細に理解することができ、今後の生体分子診断に対する期待が高まっています。

医療への応用と今後の展望

この新技術は、生体分子診断において非侵襲的かつ高感度な手法を提供するもので、神経疾患の早期発見や個別化医療の実現に役立つとされています。神経伝達物質は多くの疾患と関連があるため、この技術の応用範囲は広がることが期待されています。今後は、さらに多様な分子の検出や実用化に向けた研究も進めていく予定です。

王璡准教授は、共同研究や応用開発に興味がある研究者との協力を心待ちにしており、新たな進展を促進したいと話しています。診断技術の進化が医療における効率化や健康増進に大きく寄与することが期待されています。