松屋フーズが松富士を完全子会社化、ラーメン事業に本格進出

松屋フーズが松富士を完全子会社化

株式会社松屋フーズホールディングスは、ラーメン事業の強化を目的として、株式会社松富士の全株式を取得し、完全子会社となったことを発表しました。これにより、松屋フーズはラーメン業態への本格的な進出を果たし、グループ全体の成長に寄与することを目指しています。

背景と狙い

日本の外食市場は、個人の消費回復やインバウンド需要の拡大に向かう一方で、原材料や人件費、エネルギーコストの高騰、為替の変動といった不確実性も抱えています。こうした現状において、松屋フーズは「マルチブランド推進」と「収益構造の高度化」を中長期戦略の柱として掲げています。特に、ラーメン領域を新たに取り入れることで業態ポートフォリオを拡充し、持続可能な企業価値の向上を図る狙いがあります。

松富士は関東を中心に、全9ブランド・120店舗を展開するラーメンチェーンを運営しており、特に「六厘舎」をはじめとする主要ブランドは、東京駅や羽田空港などの立地で高い認知度を誇裂けています。これにより、松屋フーズは同社の強固な顧客基盤を取り込むことで、さらなる成長が期待されています。

シナジーの創出

松屋フーズは、これまでの新規出店やロジスティクス、データ活用、人材育成のノウハウを松富士の強力なブランド運営力と組み合わせることで、相互にシナジーを創出します。これにより、店舗運営の効率化と、ラーメン業態への新たな商品の提供が可能となり、顧客との接点を増やしていく考えです。

今後は、各ブランドの特性を最大限に活かし、持続的な成長と収益性の向上に注力します。特に「松太郎」といった新たな業態の展開により、ラーメン市場における競争力を高め、牛めしやとんかつに次ぐ新たな柱としての地位を確立する計画です。

松富士の概要

企業情報

- 社名：株式会社松富士
- 所在地：東京都千代田区内神田2-2-5 光正ビル7階
- 代表者：竹田和重
- 事業内容：ラーメン店舗運営、通販、ライセンス事業
- 設立：2007年1月

現在、松富士は全120店舗を展開しており、その数は2025年11月までに増加する見込みです。株式会社松富士食品を含むこのグループは、確固たるブランド力と市場での競争力を持ち合わせています。ラーメン業態の成長と新規開店が期待できる松富士の取り組みは、今後の松屋フーズグループ全体の成長に大きく寄与するでしょう。

松屋フーズは、この子会社化を通じて、より広範な顧客にアプローチし、収益性の向上を目指す新しい戦略を展開しています。今後の動向に目が離せません。