岡山から全国へ、環境ベンチャー「次の灯」が進める持続可能な未来とは
岡山県に本社を置く環境ベンチャー「次の灯株式会社」は、独自の燃料添加剤「SUSU-GOROSHI」の開発により、全国的に物流・建設・農業現場の生産性を倍増させ、同時にCO₂削減を実現しています。2020年の発売以来、本製品は累計で9万本以上を販売し、売上も4億円を超えました。
燃料添加剤「SUSU-GOROSHI」の効果
「SUSU-GOROSHI」は、ディーゼル車や産業機械向けに開発された燃料添加剤で、特にDPF(ディーゼル微粒子フィルター)の詰まりを防ぐための効果があります。実際の導入実績として、DPF洗浄頻度を半減し、生産性を最大で2倍に向上した事例が数多く報告されています。これにより、現場でのトラブルを未然に防ぎ、生産性を向上させることが可能となりました。
生み出された技術の背景
「煤をなくす」ことを目指し、整備士の声を反映して開発された「SUSU-GOROSHI」は、従来の酸化鉄系触媒と比べて低温でも効果を発揮します。独自に配合した酸化セリウムを主成分とすることで、約250℃から煤の再燃焼を促進することができます。特に厳しい冬や低負荷の状態での燃料効率が劇的に改善されました。これらの成果は、環境問題に直面する現場でのニーズから生まれたものです。
現場発の技術と成長の軌跡
次の灯は、設立から急成長を続けており、8期目には売上20億円、そして9期目には30億円を見込んでいます。これまでに4,700社以上と取引を行い、商用車や産業車両の進化を後押ししています。「環境と人の関係性を見つめ直す」ことが、次の灯の確固たる理念です。技術革新を続ける一方で、地域密着の姿勢も保ち、地方だからこそのリアルな現場の声を重視しています。
全国的な影響力とデジタル発信
次の灯の製品は、Amazonの車用添加剤カテゴリーにおいて販売実績No.1を達成しており、YouTubeの総再生数は2400万回を超えました。これにより、全国のユーザーからリアルなフィードバックを得て、製品改善を迅速に行っています。テクノロジーや知識を活かし、「地方の整備工場から全国の現場へ」という流れを作り出しています。
循環型ビジネスへの展望
次の灯は、燃料添加剤技術を起点に、今後は循環型資源ビジネスへと事業領域を拡大する予定です。すでに東南アジアや欧州でのテスト販売を開始しており、他にもハイブリッドバッテリーやレアメタル再生技術の開発にも取り組んでいます。また、2026年にはCO₂スコアリングという独自指標をリリースし、環境負荷を可視化することを目指しています。
これからも次の灯は、環境と人が調和した持続可能な未来を切り拓くための挑戦を続けます。地域から全国、そして国際的な展開へと歩みを進める「次の灯」から、目が離せません。