埼玉県、空き家対策を加速する新制度が始動
埼玉県は、深刻化する空き家問題に対処するため、県内の企業と銀行が手を組む新たな取り組みを始めました。特に注目を集めるのは、ポラスグループに属する株式会社中央住宅と株式会社中央ビル管理が、埼玉りそな銀行との連携協定を締結したことです。この協定は、空き家の有効活用を目的としたもので、2023年9月29日に発表されました。
背景と目的
日本全国で空き家問題は深刻化しています。特に埼玉県内では、人口の流出や不景気により、空き家が増加の一途をたどっています。これによる地域の治安や景観の悪化が懸念されており、地域社会のバランスを保つためにも、問題解決が急務となっています。今回の連携協定は、埼玉りそな銀行が進める「空き家まるごと解決システム」の一環であり、空き家の問題に取り組むための新たな枠組みとなります。
具体的な活動内容
この連携協定の下、空き家に対する様々な対策を講じることが予定されています。主に以下の三つのポイントが挙げられます。
1.
発生抑制:空き家が新たに発生するのを防ぐための施策を実施。
2.
管理:既存の空き家を適切に管理するためのサービスを提供。
3.
活用・流通:空き家の資源としての利用を促進し、流通を円滑にする支援を行う。
この協定の発表に合わせて、両社は空き家に関する具体的なサービスを展開します。
ポラスグループの二社の役割
- - 株式会社中央住宅:主に空き家の「活用・流通」を担当し、空き家や古家、空室の買い取りおよびリノベーションを通じた再販売を行います。特に、戸建てやマンションの空室の売却をサポートします。
- - 株式会社中央ビル管理:こちらは空き家の「管理」を専門とし、特に放置されがちな「迷惑空き家」の発生を防止するための『空き家管理サービス』を提供します。所有者に代わって、室内外の維持や管理を行い、賃貸物件としての転用相談なども受け付けています。
空き家管理サービスの内容
中央ビル管理が提供する『空き家管理サービス』は、一般のお客様向けにも開かれており、様々なプランが用意されています。
- - 安心プラン(月額5,000円):月に1回の定期点検や清掃、報告書の作成がセット。
- - 巡回プラン(1回2,000円、年2回):屋外の目視確認を行い、報告書を提供。
- - ワンコインプラン(1回500円、年1回):簡易的な確認作業と報告書が得られます。これにより、空き家はただの負担ではなく、地域の資源へと変えていくことを目指します。
この新たな取り組みを通じて、埼玉県の空き家問題がどのように改善されていくのか、今後の展開に注目が集まります。地域社会が抱える課題に対して、多様な企業が協力し合う姿は、今後のモデルケースとなることでしょう。