岡山大学と国際連合大学が新たな国際交流協定を締結
2025年10月20日、岡山大学の津島キャンパスにて、岡山大学と国際連合大学(UNU)との国際交流協定の調印式が行われました。この重要な協定の調印には、UNUの鈴木綾上級副学長と岡山大学の那須保友学長が出席し、協定書に署名しました。
今回の協定により、両大学は教育、研究、さらには学生の交流といった多岐にわたる分野での連携を深めていくことを合意しました。特に、国連大学が世界12カ国に展開する13の研究機関との連携や、大学院生向けのインターンシッププログラムの構築を進めていく意向を示した那須学長の言葉が特に印象的でした。鈴木副学長も、岡山大学のこれまでの協力に感謝し、双方の関係強化を期待するコメントを述べました。
岡山大学と国連大学との関係は、2017年12月に開催された「持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けたRCE第一回世界会議」を共催したことから始まりました。それ以降、2022年4月にはSDG大学連携プラットフォームに参加し、2023年4月には同プラットフォーム内の「サステナブル・キャンパス分科会」で座長を務めています。これらを通じて両者は活発な交流を続けてきました。
さらに、2024年10月には国連大学のチリツィ・マルワラ学長が岡山大学を訪問し、「国連大学とSDGs推進に果たす役割」をテーマにした講演会を開催する予定です。また、国連の「高等教育サステイナビリティ・イニシアチブ(HESI)」においても、岡山大学の教員が新たなアクション・グループに参画し、国際的な活動を展開しています。これに加え、那須学長も今後のHESIグローバルフォーラムでの発表や、国連大学創立50周年の記念式典に招待されています。
10月21日から23日にかけて開催される「第14回グローバルRCE会議」では、岡山大学が分科会セッションやフィールドビジットを担当し、さらなる交流の機会を提供します。このような取り組みを通じて、岡山大学は地域中核の研究大学として持続可能な開発に貢献していく意欲を見せています。
RCEとは?
RCE(Regional Centre of Expertise on Education for Sustainable Development)は、持続可能な開発のための教育に関する地域の拠点を指します。その目的は、人々の意識を高め、持続可能な社会を構築するための教育を推進することにあります。
HESIとは?
高等教育サステイナビリティ・イニシアチブ(HESI)は、持続可能な開発の達成に向け、高等教育の重要な役割を強調するために設立されたイニシアチブです。毎年、国連ハイレベル政治フォーラムの特別イベントとしてグローバル・フォーラムが開催されています。
今後、岡山大学はさらなる国際的な連携や地域貢献を進めていくとともに、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化していくことに期待が寄せられています。地域社会と共に歩む岡山大学の今後に、ぜひご注目ください。