名古屋のローソンが脱炭素社会へ向けた新拠点をオープン
名古屋市の中川区に位置する『ローソン中川野田二丁目店』が、再生可能エネルギーを取り入れた新たな店舗にリニューアルオープンします。この取り組みは、脱炭素社会の実現と災害時のレジリエンス強化を目指すもので、多くの企業が連携しています。特に注目されるのは、アイシン、MCリテールエナジー、中部電力、中部電力ミライズ、そしてローソンの5社が協力し、それぞれの技術力を結集させている点です。
再生可能エネルギーの利用
この店舗では、屋根や窓枠に複数の太陽光発電設備が設置され、発電した電力を店舗内で利用します。使用しきれなかった余剰電力は、駐車場に設置された蓄電池に貯めて、夜間に活用する仕組みです。これにより、約14%の電力が再生可能エネルギーから供給される見込みです。さらに、冷蔵・冷凍ショーケースにはアクリル扉が取り付けられ、電力の消費を抑える工夫も施されています。これらの取り組みを通じて、CO₂排出量の削減が期待されています。
災害時の備え
加えて、災害時における店舗の機能を維持するため、蓄電池からの電力をPOSレジや店内照明などに使用することで、万が一の停電時にもお客様へのサービスを継続できる体制を整えています。このようなレジリエンス強化は、特に自然災害が増えている昨今の日本において、社会インフラとしての重要性が一層高まっています。
ペロブスカイト太陽電池の導入
さらに、アイシンが提供する次世代の『ペロブスカイト太陽電池』も設置され、フィールド実証が行われます。この太陽電池は、軽量で取り扱いが容易なため、従来のシリコン型電池では設置が難しい場所にも適しています。新技術の導入により、確かな結果を積み重ね、次世代の太陽光発電への期待も高まります。
電力の需給調整
MCリテールエナジーは店舗の蓄電池を遠隔で制御し、需要と供給のバランスを取る『デマンドレスポンス』を実施します。これにより、従業員が機器を操作することなく、電力の最適化が図られます。再生可能エネルギーの導入が進む現代において、こうした効率的な電力利用はますます重要です。
まとめ
このように、名古屋のローソン中川野田二丁目店は、環境への配慮を前提とした先進的な取り組みにより、新たな店舗モデルを確立する試みが行われています。これらの活動が、他の商業施設にも波及し、地域全体の脱炭素化に向けた一助となることを期待したいものです。