進化するコンビニ！若年層が求める新たな価値と利用動向について

近年、コンビニエンスストアは従来の売上モデルを超えて、顧客のニーズを捉えた新商品を取り入れることで、進化を遂げてきました。特に24時間営業の利便性が評価されている一方で、若年層の消費トレンドに敏感に対応し始めたコンビニも少なくありません。今回は、2025年5月に実施された株式会社ネオマーケティングによる調査をもとに、コンビニ利用にまつわる消費者の意識や実態を見ていきます。

調査の背景

全国の20歳以上の男女1,000人を対象としたこの調査は、週に1回以上コンビニを利用する消費者の購買行動や商品イメージ、アプリ利用状況など多岐にわたる情報を明らかにしました。近年のコンビニは、オリジナルコスメやアパレル商品などの新たな試みを打ち出すことで、生活者に支持される存在となっています。この背景には、消費者の「便利さ」や「新しさ」を求める声が反映されています。

コンビニでの購買傾向

調査結果によると、コンビニでよく購入される商品は「ドリンク」「弁当・おにぎり」「サンドイッチ・パン」がトップに挙げられました。特に、20代と30代では「日用雑貨」の購入比率が高かったものの、40代以上の世代ではこの傾向が顕著に減少しています。つまり、若年層は「便利さ」を重視し、多少高価でも購入する傾向があるということです。

こうした中、利用理由として「近くにあるから」や「便利で手軽だから」が挙げられていますが、特に20代から30代は、限定商品やお得なキャンペーンを求めて自発的に訪れることが分かりました。

年代別の利用動向

最も利用されるコンビニブランドは「セブン-イレブン」が50.3％という結果に。この数字は他のコンビニを圧倒するものです。また、年代別に見ると、「ローソン」が20代と50代で比較すると、利用者数が増えている傾向が伺えます。一方で「ファミリーマート」は高齢層の利用が減少している現象も確認されました。こうした調査からは、消費者がどのように店舗を選定しているのか、その理由も見えてきます。

決済手段の多様化

決済方法に関する結果も興味深いもので、全体の52.3％が「モバイル決済」を利用しており、特に30代の利用が65.5％と高数値を示しています。これは、便利さを求める消費者の声が反映された結果だと考えられます。

コンビニのイメージ

消費者の中でコンビニのイメージについて聞いたところ、「24時間営業の便利さ」や「手軽さ」が圧倒的に高評価を得ていることが分かりました。特に若年層では常に新商品が出ているという期待感も高く、コンビニをエンターテインメントの場として捉えている様子が伺えます。このような新しい価値を求める消費者に合わせて、各コンビニは商品戦略を変えているのです。

今後の展望

今後、コンビニが若年層にアピールするためには、体験価値を重視した商品戦略が重要になるでしょう。実際、調査の結果から、20代は価格訴求よりも新商品やキャンペーンの内容を重視する傾向が強く出ています。このため、コンビニはその特性を利用し、限定品や他店舗では味わえない商品を打ち出すことで来店頻度を上げる戦略が求められます。