埼玉県がメタバースで不登校児支援を開始！新たな学びの場を設ける

埼玉県が新しい不登校児支援の形を導入

埼玉県教育委員会はこのたび、メタバース空間を活用した新しい支援事業を開始しました。この事業は、公立の小中学校に通う不登校児童生徒のために、学びの保障を目的としています。メタバース上に設置される学びの場では、児童生徒が自由にアクセスでき、様々な支援が受けられる仕組みが整えられるのです。

メタバース空間とは？

メタバースとは、インターネット上に提供される仮想の空間を指します。この仮想空間には、参加する児童生徒が心地よく過ごせる多様なフロアが設けられ、オンライン学習や個別の相談、コミュニケーションが可能です。特に、児童生徒は自分の体調や状況に応じて、開設時間内に自由にアクセスできるため、柔軟に学びを進めることができます。

利用者を広げる新たな取り組み

この支援事業の最大の特長は、これまでの取り組みでは届きにくかった児童生徒に焦点を当てている点です。たとえば、対面でのコミュニケーションに不安を感じたり、自宅から遠く教育支援センターに通うことが難しい児童生徒など、様々な理由で支援が行き届かなかった人たちです。メタバースによって、こうした障壁が取り除かれることが期待されています。

事業の運営

埼玉県と参加市町村が共同でこの事業を運営しており、令和7年9月から本格的に活動を開始する予定です。南部フロアに関しては、さらに一ヶ月遅れて10月から利用が可能になります。

フロア構成

事業のフロアは、主に二つのタイプに分類されます。一つは、各市町村が実施する学習支援を行う市町村フロア、もう一つは、県が提供する相談や体験学習を行う県共通フロアです。市町村フロアでは、オンラインでの学習支援が行われており、児童生徒に対して個別の学習サポートが提供されます。

相談支援と体験学習

県共通フロアでは、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーが配置され、児童生徒が安心して相談できる環境を整えています。また、市町村単独では難しい体験学習を、県立博物館や美術館、民間企業、大学、さらには他県や県警などと連携してオンラインで実施します。これにより、より多くの学びの機会が提供され、学びたいという意欲を持つ児童生徒が、気軽に参加できるようになります。