学生が求めるリアルな採用動画とは?新たな就活トレンドを探る
中小企業の人材不足が厳しくなる中、企業は採用活動において多くのリソースを費やし、採用動画や採用サイトなどのコンテンツを制作しています。しかし、これらの情報が本当に求職者に届いているのかについては疑問が残ります。
埼玉を拠点に活動する株式会社チェリービーが2025年卒業予定の学生16名に実施した就職活動に関するインタビューからは、興味深い結果が得られました。その中で学生たちは「演出感のある採用動画には共感できない」と答えており、情報を発信する企業と受け取る側の期待との間に大きな乖離があることが浮き彫りになっています。
調査結果と採用動画の重要性
マイナビが行った「中途採用・転職活動の定点調査」によれば、求職者の88.6%が企業のリアルな情報を動画で見ることで志望度が上がったとのことです。しかし、実際に採用活動に動画を活用している企業は全体の約3分の1と少数に過ぎず、この声が企業側に届いていない現状があります。
“違和感”を与える採用動画の現状
【就活インサイトレポート】に寄せられた学生たちの意見からは、企業が好印象を与えるために制作した採用動画が、逆に不信感や違和感を生む原因が浮かび上がってきました。以下にその一部をご紹介します:
- - 「社員が“言わされている”ようなコメントには不信感があります」
- - 「制度が神話化されるよりも、実際にどんな人たちがいるか、雰囲気が伝わる方が大切です」
- - 「会社の“実像”が見えないと、やはり自分に合うかの判断が難しい」
- - 「動画があまりに整いすぎていても、実際の企業の雰囲気を感じられないものです」
企業側が「丁寧に作った」と信じているコンテンツが、学生側には「つくられた印象」として伝わり、それが採用ミスマッチや早期の離職理由となる危険性があります。
課題を解決するためのヒント
本レポートの目的は、企業と学生の間にある「伝えたい情報」と「知りたい情報」のギャップを明確化し、採用メッセージの再設計を促すことです。2024年秋から冬にかけて実施するインタビューを通じて、学生の価値観や行動パターンを深く掘り下げ、質的な調査を行います。
主な議題の要点
- - 採用活動の早期化と情報過多・不足のウィークポイント
- - 学生が重視する人間関係や職場の雰囲気
- - 採用動画に求められる情報の質
- - 企業発信の情報への疑念
- - 学生タイプごとの響く情報の違い
調査結果からは、企業の本音とリアルを知らせることが学生との相性を見極めるために重要だとされています。今現在、求められているのは、誇張された情報ではなく、ありのままの企業姿勢と真摯な情報伝達です。それにより、両者が納得できる出会いが生まれることでしょう。
まとめ
株式会社チェリービーでは、中小企業の採用課題に対処するための「ビジョンストーリー®」というサービスを提供しています。このサービスは、動画やWeb、写真を統合して企業の本質をリアルに伝える採用活動を支援することを目的としています。
今後の就職活動において、企業は本当に学生が求める情報を発信する必要があります。そのためには、飾らない本音の情報が求められるのです。