日本の食文化を守る！ベイカー・クリークの固定種プロジェクト

固定種文化を日本へ – ベイカー・クリークの新プロジェクト

埼玉県に本社を持つ株式会社プラナライフと、愛知県の株式会社アサヒ農園が共同で立ち上げたプロジェクト、「Baker Creek Rareseeds（ベイカー・クリークレアシーズ）」。これは、アメリカの固定種専門企業「Baker Creek Heirloom Seeds（ベイカー・クリークエアルームシーズ）」の理念を日本に紹介するもので、その背景には生物多様性の保全と文化的つながりの促進があります。

プロジェクトの目指すもの

このプロジェクトは、ただの種子販売に止まらず、人々へ味、栄養、文化的背景を再発見する機会を提供し、持続可能で創造的な食の未来を築くことを目指しています。代表のロバート・マクギネス氏は、「味わいと文化、そして食の主権の再発見を促していきたい」と語ります。一方、アサヒ農園の後藤成紀氏も、固定種が持つ潜在能力を育てながら日本の風土と生活に大切な役割を果たすと強調しています。

具体的な活動内容

「Baker Creek Rareseeds」プロジェクトでは、国内外から選りすぐりの固定種を紹介し、その情報を広めていくことに焦点を当てています。また、教育コンテンツの発信や農家、シェフ、学校、文化団体との協力を進め、多様な食文化を基にした新しい“種子を通じたつながり”を形成していく計画です。

これにより、種子を通じて「いのちの物語」を分かち合うことを目指し、種子が持つ力を生かしたコミュニティ作りに貢献していきます。

世界の固定種専門企業ベイカー・クリーク

「Baker Creek Heirloom Seeds」は、ミズーリ州にあり、固定種及び非遺伝子組み換えの種子を扱う会社として知られています。創業者であるジェレ・ゲトル氏は、幼少期から種子に魅了され、自らの理念を基に希少な野菜や在来品種の保存に尽力しています。現在は、1800種類以上もの固定種が取り扱われ、世界100カ国以上に広がっていることが特徴です。

食文化の重要性

このプロジェクトは、食の多様性と文化の重要性を認識し、次世代へ受け継いでいく取り組みでもあります。私たちの日常生活において、どのように食材が選ばれ、調理され、消費されているかを見つめ直し、持続可能な社会作りの一環として位置付けられています。私たち一人一人が、自らの食に対する選択を再確認することで、地域の生産者や文化に寄与することができます。

参加方法と今後の展望

今後、地域でのイベントやワークショップなどを通じて、一般の方々にもこの取り組みを身近に感じてもらい、参加していく機会を増やしていく予定です。また、地域に根ざした固定種が生育する場づくりや、製品化を通じて時間をかけて文化を育むことも計画されています。

このように、固定種という小さな種子には、文化や多様性の大きな可能性が宿っています。私たちは、この運動を通じて、新しい食文化の創造を促進していくことで、持続可能な未来へとつながる道を切り開いていくことを目指しています。これからの展開にぜひご注目ください。