新電元工業が挑むEV充電器の未来
EV(電気自動車)の普及が進む中、充電インフラの充実はますます重要な課題となっています。新電元工業株式会社は、効率的なEVフリート管理を実現するための新たなサービス連携を開始しました。その内容とは、当社のEV充電器がeMotion Fleet株式会社が提供する「EV運行・エネルギー管理システム」と連携することです。
充電管理の新しい形
この連携によって、フリート運営者はさまざまな情報を一元化して管理することが可能になります。具体的には、各EV車両の走行距離や充電履歴、さらに充電器の稼働状況までをもダッシュボードで確認できるようになります。これにより、運用状況に応じた充電スケジューリングやCO₂排出量の算出が可能となり、環境にも配慮した充電計画の立案が実現します。
対象となる充電器
今回連携の対象となる充電器は、急速充電器「SDQC2F50」「SDQC2F90」「SDQC2F150」と「見せない普通充電器(6kW)」です。これらの充電器はOCPP2.0に準拠しており、充電開始・停止の制御や充電器の状態モニタリングといった基本的な連携機能を持っています。これにより、フリート事業者はより戦略的な運用が可能となります。
リアルタイムなデータ管理
FMS/EMSによるリアルタイムのデータ管理は、フリート運営において非常に大きな強みとなります。新電元工業の充電器とシステムの連携により、ピーク時に充電を行わない「ピークカット運転」が可能となり、さらに充電データを可視化することができます。これによりコストダウンと効率的なエネルギー運用が期待されます。
コストを低減する普通充電器
「見せない普通充電器」は、最大10台までの充電器を1つのモバイル通信契約でネットワーク接続できるため、通信コストの削減にも寄与します。この新機能は、運営コストを大幅に軽減するものであり、特に多数台を管理するフリート運営者にとっては朗報です。
長時間の充電に対応
急速充電器「SDQC2F50」は、最大16時間の連続充電が可能です。この性能は従来の急速充電器に比べると画期的で、一般的には4.5時間で充電が中断されるものですが、長時間の充電を保障することができるため、将来的な大容量化にも柔軟に対応します。
全国的な保守サポート体制
新電元工業では、全国102拠点でのサポート体制を整えており、ユーザーが安心して充電器を使用できる保証を提供しています。また、損害保険提携により、迅速なトラブル対応も可能で、事業車両の長期運用を支援します。
限界を超えるフリート管理
新電元工業とeMotion Fleetの連携によって、充電インフラの信頼性を基盤にしたフリート最適化が実現しました。この革新的な取り組みにより、運用コストの削減だけでなく、環境負荷の低減にも寄与できる仕組みが整いつつあります。今後ますます注目されるであろうEV市場で、新電元工業はさらなる進化を目指していくことでしょう。
新電元工業について
新電元工業は1949年に創業し、パワーエレクトロニクスの分野で世界的な評価を受けている企業です。家庭用電化製品から自動車の車載電装品まで、様々な製品を提供し、特にEV市場においては高出力充電器を早くから導入し、最新の技術で充電体験を向上させてきました。今後も多彩な充電サービスの提供を通じ、EV導入を促進するために努力し続けます。