岡山大学の新たな挑戦
2025年12月に岡山大学が発表した「おかやまシネコカルチャー(協生農法)プロジェクト」が、持続可能な地域づくりに向けて始動しました。その舞台となったのは、徳島県三好市です。
三好市は、世界農業遺産に認定された美しい棚田を持ち、多様な農業文化が根付いていましたが、近年その耕作地の手入れが困難になっていました。特に小規模の耕作地が多くなり、農業の再生が大きな課題となっています。そこで、シネコカルチャーの手法が地域の農地再生に貢献できるのではと考えられました。
地域との連携
プロジェクトは、株式会社MOAIとの共同で進められています。MOAIはエネルギーと資源の循環に特化した技術を持ち、持続可能なビジネスモデルの構築を目指しています。このような連携により、地域資源の活用が進められ、三好市の農業活性化に貢献しようとしています。
ワークショップの初日には、岡山大学の経済学部や農学部の学生、産学官連携の専門家、新見市の地域おこし協力隊のメンバーなど、合計約30人が参加しました。参加者は、地域の農家やデザイナーと連携しながら、シネコカルチャーの理念を共有し合いました。
講演と実作業
ワークショップでは、まず一般社団法人シネコカルチャーの岡本氏が、協生農法の理念に関する講演を行いました。生態系の多様性を育むことの重要性についての説明があり、多くの参加者から質問が投げかけられるなど、意見交換が活発に行われました。続いて、岡山大学の舩倉副本部長がプロジェクトの概要を紹介し、全国からの関心が高まっていると強調しました。
実際の作業では、棚田の一角に畝を整備し、ビワやブルーベリーを中心に、葉物野菜を植える作業が行われました。この活動は、三好市での協生農法の試みとして重要な一歩となります。
自然共生社会に向けて
このプロジェクトは、岡山から新見、さらには三好へと、シネコカルチャーの輪を広げることを目指しています。参加者たちは、地域の価値を高めるために協力し、新たな形の農業を模索しています。岡山大学は、今後も地域の自治体や企業、団体と連携し、三好市の棚田を舞台にした自然共生型社会の実現に取り組んでいきます。
地域の持続可能性を高めるための新たな挑戦に、ぜひご期待ください。今後も岡山大学の活動を通じて、シネコカルチャーが地域社会にどのような影響を与えていくのか、その成長を見守っていきたいと思います。