デフスポーツの未来を切り開く!東京都でのセミナー開催レポート
東京都中央区で開催された「スポーツ指導者養成セミナーフォロー研修」に、ケイアイチャレンジドアスリートチームから監督の山本典城と選手の岩渕亜依が講師として参加しました。このセミナーは、耳の聞こえない選手たちへの指導方法や心構えを学ぶことを目的としており、約20名のスポーツ指導者が参加しました。特に、2025年11月に東京で行われるデフリンピックに向けた重要な取り組みとなっています。
当日のセミナーでは、山本監督がデフサッカー・デフフットサルの特性について説明し、耳の不自由な選手とのコミュニケーション方法を紹介しました。試合中に声での指示が難しいため、映像を通じて選手たちに後で指示を伝える工夫を報告しました。同様に、女子デフフットサル選手の岩渕氏は、自身の経験を交えて、指導を受ける際の具体的な要望について語り、参加者に実践的なアドバイスを提供しました。
岩渕氏は次のようにコメントしています。「私たちは、聴覚障がい者との関わり方について2つの視点からお話ししました。普段、私もほとんどのチームメイトが耳が聞こえる中でプレーしているので、そうした経験を参加者に共有できたことが有意義でした」と話し、聴覚障がい者の選手が直面する課題について理解を求めました。
デフフットサルとは
「デフ」という言葉は、英語で「deaf(聞こえない)」を意味し、デフフットサルは聴覚障がい者がプレーするフットサルのことを指します。競技中は補聴器を外すことが義務付けられ、「音のないフットサル」として知られています。選手たちはピッチ上でアイコンタクトや手話を使ってコミュニケーションを取り、ルールは通常のフットサルとほぼ同じですが、主審は笛ではなく旗を使って合図をします。これにより、音のない環境でもスムーズに試合が進行します。
ケイアイチャレンジドアスリートチームの活動
ケイアイチャレンジドアスリートチームは「日本一挑戦するアスリートチーム」を理念に掲げ、多様な障がいや上で活躍するアスリート集団です。チームは2019年に発足し、現在は9名が所属。デフフットサル、デフサッカー、ろう者柔道、車いすバスケットボール、車いすバドミントンといった競技で活動しています。彼らは高いレベルのトレーニングを行いながら、パラスポーツの普及活動や企業、自治体とのコラボレーションによる体験会も実施しています。
まとめ
今回のセミナーは、デフスポーツにおける指導の新たな視点を提供し、聴覚障がい者のスポーツ参加の意義を再確認する貴重な機会となりました。今後もこのような取り組みが続き、多くの人々がデフスポーツに関心を持つことを期待しています。これにより、障がい者スポーツのさらなる発展が期待される毎日です。