高齢者見守りサービスの新たなステップ、安心介護と象印マホービンの連携
超高齢社会が進む日本において、高齢者を見守るための新しいサービスが求められています。株式会社エス・エム・エスが提供する「安心介護」は、介護に悩む家族を支援するために設立されたコミュニティです。このたび、象印マホービンと協力し、高齢者見守りサービスの認知度向上を図る取り組みが発表されました。
社会背景
近年、日本では高齢者世帯が増加し続けています。特に、2000年から20年間で高齢夫婦世帯は約1.7倍、高齢単独世帯は約2.2倍に増加しました。このような状況下で、離れて暮らす高齢者の安否を確認したいというニーズが高まっています。このニーズに応えるため、見守りサービスはカメラやセンサー、宅配型など多様な形式で提供されています。
安心介護の取り組み
「安心介護」は、介護に関する質問を専門家に直接聞くQ&Aや同じ立場の人々同士が交流できる場を提供し、介護のストレスや不安を軽減することを目的としています。また、介護家族の意見を集めて実態調査を行うことで、サービスの認知度や援助のあり方を探っています。最新の調査では、48.6%の介護家族が見守りサービスに対して関心を示し、全体の36.2%が悩みを抱えていることが明らかになりました。一方で、見守りサービスの利用率は5.0%と低いことも分かりました。
「見守りサービスが何であるかが分からない」という理由が最多で、このことからも、情報提供の重要性が浮き彫りになっています。
象印マホービンとの連携
象印マホービンは、親の安否を確認できる「みまもりほっとライン」を提供しています。これは、毎日の活動を通じて、高齢者とその家族をつなげるためのサービスです。この施策では、「安心介護」が会員向けに見守りサービスについてのコンテンツ制作や調査も行っています。
具体的には、ケアマネジャーの視点から、フレイルの発見や見守りサービスの重要なポイントについての記事を提供しています。また、日常の使い方を促進するレシピも紹介しています。
調査結果
最近行った調査によると、介護家族の90%以上が転倒や急病を心配しており、見守りサービスに対する日常的なニーズが確認されました。また、負担なく導入できる見守りサービスの必要性も多くの回答者から支持されました。
特に重視されているのは、「本人が機器の操作を学ぶ必要がないこと」や「緊急時にすぐに通報できること」など、負担を感じずに利用できるシステムの必要性です。
今後の展望
介護家族のニーズに合ったサービスを提供することは、今後の課題です。象印マホービンと「安心介護」は、高齢者の見守りに関する情報を発信し、利用者に寄り添ったサービスを提供することで、介護問題の解決に貢献する意向を示しています
この取り組みによって、より多くの世帯が、安心して見守りのサービスを利用できる環境が整い、介護家族の負担が軽減されることが期待されます。
安心介護が、今後も情報提供や製品開発において重要な役割を果たすことを願っています。